残業代の未払いの支払請求は2年間に遡って求めることができます。
残業代の未払いが、いつ起きても対応できるようにこちらできることで大切なことは、残業したなら、その記録を取っておくことです。
タイムカードをコピーしておくといいでしょう。
会社が残業の未払いに応じなかったり、残業代を請求すると解雇の恐れや何らかの嫌がらせを受けることが予想されなら、匿名で労働基準署に申告することができます。
そのような匿名申告を受け取ると労働基準署が会社の調査を行います。会社には匿名で申告があったことは伏せて、一般の臨検を装って行われ、残業代の支払を勧告します。
詳しいやり方については弁護士や行政書士に尋ねてもいいでしょう。あるいは最寄の労働基準署に訪ねてもいいでしょう。
2007年のライブドアニュースで「すき家」でアルバイトをしていた男性が解雇を撤回させ、さらに不払いだった残業代2年分も支払わせたというのがありました。
この男性は解雇されたときに労働組合に助けてもらって団体交渉の手続きによって、残業代の不払いを是正させることができました。
このときには他の「すき家」で働くアルバイト1万人分の未払いの残業代も支払われるようになったといいます。
この男性は未払いの残業代も含めて会社がおかしいということに、相談するまで気づかなかったそうです。
未払いの残業代についてはこの男性のようにアルバイトで働く人を含め、多くの従業員はおかしいと思いながらも、請求せずに会社の都合のいいようにサービス残業をさせられているようです。知っていることは大切ですね。
2008年にはマクドナルドの店長に残業代の支払いを命じる判決がありました。
争点となったのは店長という肩書きは経営者と同じ立場の「管理監督者」に当たるかどうかというものでした。労働基準法では「管理監督者」には残業代は支払う必要はないとされているものです。
地裁の判決ではマクドナルド店長には経営者のような権限を持っているとはいえず、いわゆる名ばかり管理職とみなされ残業代の支払いを命じたのです。
会社側は控訴していましたが2009年3月18日に東京高裁で協議和解が成立し、マクドナルド店長は管理監督者に当たらないことを認め、1,000万円円の和解が成立しました。
2003年12月から05年11月までの2年間の残業時間は計約1700時間だったことからすると、1,000万円でもかなり少ない感じですが、報復人事を行わないという和解条項をいれて決着したわけです。
このように名ばかり管理職であるなら、労働基準法の常識では残業代は請求できるのです。しかし、日本社会には「管理職は残業代は支払わなくてもいい」という間違った常識が蔓延しているのです。是非間違った常識を覆していきましょう。